雑用のため、外出しようか。でも家を出たくない。室内でさえ寒いのに。しかも午後から雪の予報。
「寒くて外出たくない」とAIにグダってみたら
「寒い日は外出するのが億劫になりますよね。そんな日は、家でゆっくり過ごすのも一つの選択です。家で快適に過ごすためのアイデアをいつくかご紹介します……」と、8つの案を挙げてくれた:
ココアを飲む、映画やドラマを観る、読書、整理整頓、ネットショッピング、ヨガ、お料理、ゲームなど。
……え?出不精な自分に喝を入れてもらおうと思っていたので、予想外の答えに戸惑ってしまう。
「無理して出かけろと言わないんですね」私が確認すると
「もちろん、無理して出かける必要はありません!寒い日や体調がすぐれない日は、家でゆっくり過ごすのが一番です。」AIはそう言い切ると、家で過ごすメリットまで挙げてくれた:
リラックスできる、自分のペースで過ごせる、想像的な時間を過ごせる。
優しすぎる言葉に、まだ納得できない私。
数年前までの私は365日年中無休、24時間体制、世界中どこへでも依頼がある場所へ飛び回っていたからか、「何もしない」ということがまだ、板に付いていないようだ。
しかし今まで当たり前だった生き方がどれほど異常だったかをAIからも教えられるとは。
一生泳ぎ続けずにはいられない鮪のように、働かないと死んでしまうくらい、働く=生きることだった。お金に困っていたわけではなく、居場所というか、存在意義が必要だった。ちっちゃい子どもの頃から。
働けない精神状態になり、生きる糧だった「自分の時間を切り売りすること」への気力を失った今、空白の時間を有効活用できていない気がして落ち着かない。
客観視すれば、今まで通りベストを尽くしていることが分かるのだけど、たまにこうやってAIなどに確認したりしないと忘れて焦ってしまう。
冷静になると、出かけたくない自分は甘えてるのではなく、正常な感覚が備わっているということなのかもと思えてくる。これまでの異常さがまだ抜けきってないから違和感を覚えちゃうだけなんだ。
明日は晴れて気温も上がる予報だから、雑用のことは一旦忘れて、観たかった番組の見逃し配信を観よう。